推移

海外旅行者数と航空旅客数

戦後の日本が経済復興を遂げるための課題の一つに「外貨獲得」があった。現在の中国や数年前までの韓国もそうであった。国内通貨と金持ちになる道とは別であり、いかにドルを持つかにあった。したがって、昭和30年代から40年代後半頃まで、海外に持ち出せるドルは上限500ドル時代があった。しかも為替レートは360円。500ドルでも18万円にもなった。昭和46年に308円、48年の変動相場制に264円と上昇したものの、海外旅行は大金がかかる大仕事でもあった。

1990年(平成2年)に海外旅行者数が1000万人を突破し86年に初めて500万人を超えてからわずか4年で倍そうしたことになる。平成7年からは毎年1500~1700万人、全人口の10%以上の人数が毎年海外旅行に出かける国は、ヨーロッパのように陸続きですぐ隣りが国境ならいざ知らず、まずは信じられない統計である。しかも半数が女性たち。世界で最も優雅な女性たちの地位を手中にした戦後50年目のHanako世代の日本女性像といえる。

海外旅行者数 航空旅客数
総数 うち女性 国内線 国際線
昭和20年(1945)
昭和21年(1946)
昭和22年(1947)
昭和23年(1948)
昭和24年(1949)
昭和25年(1950)
昭和26年(1951) 18(千人)
昭和27年(1952)
昭和28年(1953)
昭和29年(1954) 10
昭和30年(1955) 316 21
昭和31年(1956)
昭和32年(1957) 45,744
昭和33年(1958) 49,263
昭和34年(1959) 57,194
昭和35年(1960) 76,214 1,256 112
昭和36年(1961) 86,328
昭和37年(1962) 74,822
昭和38年(1963) 100,079
昭和39年(1964) 127,749
昭和40年(1965) 158,827 5,146 459
昭和41年(1966) 212,409
昭和42年(1967) 267,538
昭和43年(1968) 343,542
海外旅行者数 航空旅客数
総数 うち女性 国内線 国際線
昭和44年(1969) 492,880 104,412
昭和45年(1970) 663,467 148,696 15,427 1,710
昭和46年(1971) 961,135 229,860
昭和47年(1972) 1,392,045 338,802
昭和48年(1973) 2,288,966 513,163
昭和49年(1974) 2,335,530 573,262
昭和50年(1975) 2,466,326 630,813 25,445 2,607
昭和51年(1976) 2,852,584 731,686
昭和52年(1977) 3,151,431 814,495
昭和53年(1978) 3,525,110 916,186
昭和54年(1979) 4,038,298 1,122,906
昭和55年(1980) 3,909,333 1,148,639 40,424 4,927
昭和56年(1981) 4,006,388 1,245,642 42,099 5,467
昭和57年(1982) 4,086,138 1.314,227 40,836 5,596
昭和58年(1983) 4,232,246 1,407,880 40,836 5,650
昭和59年(1984) 4,658,833 1,584,024 44,717 6,234
昭和60年(1985) 4,948,366 1,706,377 43,776 6,485
昭和61年(1986) 5,516,193 1,936,220 46,365 7,206
昭和62年(1987) 6,829,338 2,568,119 50,045 8,474
昭和63年(1988) 8,426,867 3,204,603 52,945 9,764
平成5年(1993) 11,933,620 5,179,139 69,584 11,456
平成16年(2004) 16,831,112      
平成26年(2014) 16,903,388      
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