戦後昭和史 | 食の年表

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1945

・日本火薬『ズルチン』(砂糖の代用品)開発。人々殺到。
・東京で鉄兜を鍋に変える町工場が繁盛。
・東京都内から千葉、埼玉、神奈川方面へ買い出しにでる人多数
・この頃餓死者が続出。東京日比谷公園で餓死対策国民大会が開かれる。

1946

ララ物資到着。アメリカで設立されたアジア救済連盟(LARA)からの食糧、医薬品、衣料品などの救援物資。
カストリと呼ばれる密造酒出回る。
・全国で大量のヤミ米が流通。

1947

学校給食始まる。脱脂粉乳コッペパンなどが支給された。しかし脱脂粉乳の評判は悪かった。
・『ロッテガム』製造開始。原料は酢酸ビニール樹脂+サッカリン。
・明治製菓、代用醤油固形ソーダなどを発売。
喫茶店が東京で復活。コーヒー一杯5円。
・主食の遅配が進み、政府は飲食営業緊急設置令を発して主食販売できる飲食店を外食券食堂だけに制限。しかし多くの店が裏口営業と言われるヤミ営業を行った。

1948

ソース流行。ソースメーカー激増。全国2100工場。
エジプト米が輸入される。
ミキサーが一般家庭向けに登場。『若く見え長生きするには』という健康ハウツー本もベストセラーになり月産2万台の爆発的売れ行きを見せた。

1949

・明治製菓『明治キャラメル』(25円)発売再開。
・ユニセフから600万トンの脱脂粉乳寄贈される。
ビヤホール復活。都内で21カ所。中ジョッキ一杯130円。
・緊急措置令が解かれ、料理飲食店が再開。
バナナ戦後初輸入。翌年には新橋でたたき売りが復活する。

1950

リブトン紅茶戦後初輸入。コーヒー輸入も再開。
・サントリー『トリスウイスキー』発売。
・森永製菓『ミルクキャラメル』(20円)販売再開。
・ウイスキーのポケットビン初登場。
・ハワイで『フラじるし』というポテトチップ会社を経営していた浜田音四郎が日本で初めてポテトチップを製造、販売する。

1951

・朝日麦洒(現アサヒビール)『バヤリースオレンジ』発売。
トリスバー出現。
・チェーン店の元祖『養老の瀧』登場。
・札幌薄野にサッポロラーメンの専門店が開業。

1952

・人造バターがマーガリンと名称変更。
・不二家『ミルキー』(10円)発売。
・日本水産、魚肉ソーセージ生産開始。
・永谷園、インスタントお茶づけ海苔発売。1袋10円。

1953

・各メーカーが足並みをそろえて家庭用冷蔵庫の市販を始める。1948年頃から民需用は出始めていた。冷蔵庫が三種の神器の一つに。
・手動ポップアップ式トースター発売。
水俣病発生。
・初のスーパーマーケット『紀ノ国屋』が東京青山に開店。

1954

・明治製菓、国産初の缶ジュース『明治オレンジ』発売。名糖産業、国産初の粉末ジュース発売。その他『キリンジュース』『タカラボンジュース』などジュースブーム起きる。
・第5福竜丸事件をきっかけに放射能マグロが問題化。10月までにマグロ412・5トンを廃棄処分。消費者の魚離れが起きる。
プロパンガス登場。
・サンウエーブ、ステンレス溶接流し台を開発、発売。

1955

・協同乳業、初のバーアイス『ホームランバー』発売。
・米の生産か239万トンで史上最高を記録。ヤミ米の価格が配給価格を下回り、米不足時代が終わりを告げる。
・東芝、自動電気炊飯器1964年には普及率が50%を上回る。
・森永粉ミルク、砒素混入による中毒事件発生。
・大都市に深夜喫茶が増え始める。

1956

・協同乳業がテトラパックで牛乳を発売。
インスタントコーヒー輸入許可。
・厚生省、チクロを甘味料として使用許可。
・福井県農業試験場新水稲品種『コシヒカリ』発表。

1957

・水道法制定。水の消毒がこのときから義務づけられる。
・星崎電気、ジュースの噴水が見える自動販売機を開発。10円噴水ジュースとして爆発的な人気。
コーヒー牛乳の販売開始。

1958

・初のインスタントラーメン『チキンラーメン』(35円)が日清食品から発売。翌年には6千万食、2年後には1日120万食が生産された。すぐに値下げで30円に。
・朝日麦酒が日本初の缶ビール発売
・東京飲料(現東京コカ・コーラボトラーズ)『ファンタオレンジ/グレープ』発売。
・メリーチョコレート、初のバレンタイン用チョコレート発売。
・レタス、セロリ、カリフラワーなどの西洋野菜の需要が増える。
・キューピー『フレンチドレッシング』発売。初の市販ドレッシング。

1959

・『渡辺即席しるこ』発売(50円)。林家三平による「お餅も入ってベ夕べタと、安くてピーもすみません」のCMが人気。
・元祖素材缶詰、はごろも『シーチキン』発売。原料はビンナガマグロ。
・『マルタイラーメン』発売。棒状乾麺に九州風のスープが添付。1袋2食分。
・愛知トマト(現カゴメ)、缶入りトマトジュース発売。
・山梨県の農業試験場で種なしブドウが開発される。

1960

・即席ラーメンの競争激化、森永製菓から国産初のインスタントコーヒーが発売、寿屋(現サントリー)による缶入りハイボールの発売など食のインスタント化に拍車がかかる。
・明治製菓『マーブルチョコレート』発売。
・日本酒の公定価格廃止される。
・明治製菓『ピーチネクター』発売。

1961

・森永乳業『クリープ』発売。コーヒーに続きコーヒーミルクのインスタント化。
・『コカ・コーラ』輸入自由化。アメリカナイズの象徴の輸入自由化は意外と遅かった。
・呉羽化学『クレラップ』、旭化成『サランラップ』発売。
・一人一日あたりの米消費量363.6g(厚生省「国民栄養調査」による)で戦後最高。以後減少の一途。

1962

紙パック入り牛乳登場。
・『コカ・コーラ』全国発売。「スカッとさわやか」のキャッチフレーズを採用。
・大正製薬『リポビタンD』(強肝・解毒・疲労回復の医薬品)発売。CMには巨人の王選手を起用。
・山印信州味噌、フリーズドライを食品に応用。即席味噌汁を発売。
・東海漬け物『きゅうりのキューちゃん』発売。
・配給米の値上げに伴い特選米が出現。

1963

・サントリー『サントリービール』発売でビール市場に進出。社名はこのとき寿屋からサントリーに。
梅酒など果実酒12種の自家製造が自由化。
・日清食品、即席焼きそば発売。
・静岡県、浜名湖で蛎のいかだ式養殖が、山口県ではあわびの養殖がスタート、養殖への関心高まる。
・宮城県農業試験場が水稲新品種『ササニシキ』を、愛知県農業試験場が同じく『日本晴』を開発。
・穴のあいたボードにフックをかけて台所用品を吊るすパンチングボードが登場。
たこ焼きが大阪から東京に進出。

1964

・カルビー製菓(現カルビー)『かっぱえびせん』発売。(130g、50円)
・にんべん『つゆの素』発売。
・アサヒビール、『アサヒスタイニー』発売。
・理研ビタミン『塩造わかめ』発売。包装ワカメの始まり。
・森永製菓『サンキストレモン』発売。
・大関酒造『ワンカップ大関』発最初のカップ詰め日本酒。
・サントリー大阪クラブでボトルキープ登場。
・電子レンジが登場。

1965

・サッポロビール、プルトップ式の『サッポロストライク』を発売。
・大塚製薬『オロナミンC』発売。
・ニッカウヰスキー『ブラックニッカ』(1000円)発売。
・東京コカ・コーラ、缶入りコーラを発売。
・冷蔵庫普及率50%を超える。

1966

・東京で福島産の低温キュウリ発売。コールドチェーン実験第1号。
・キッコーマン、薄口しょうゆを発売。
・豊年リーバ(現日本リーバ)『ラーマ』発売。
フッ素加工の鍋、フライパン登場。
・早川電気(現シャープ)家庭用電子レンジを発売。

1967

・果汁なしレモン飲料、乳脂肪分の少ない乳製品など「うそつき食品」が問題化。
・厚生省、赤色4号など7種類の食用色素の使用を禁止。
・幼児、小児用食品などに対してズルチンの使用禁止
立ち食いソバ屋人気。スタンド式飲食店広まる。
・ミツカン『フレンチ』発売。ドレッシングブームの引き金に。
・サントリー『純生』発売。初の全国発売瓶詰め生ビール。商標をめぐって他酒造会社などと純生論争が起こる。特許庁はサントリーに『純生』の商標登録を認めた。
・大阪の縁日でフレンチドッグが初登場。

1968

・大塚食品『ボンカレー』発売。初のレトルト食品。
・子どもの人気メニューが卵焼き
・『ヤクルト』ワンウェー容器で登場。
・厚生省、牛乳乳製品の製造年月日表示を義務づける。
マーガリンの世帯当たりの年間消費量がバターを大幅に上回る。
・サラリーマンの昼食代は月平均3600円。国民生活研究所調べ。
・水稲作付け面積が317100haで史上最高。在庫が300万トン、米あまりの兆し。
米ぬか油中毒事件が問題化。
・高松市の丸十物産が冷凍ライスを開発し、チキンライス、釜飯、白米など6種を商品化。
・明治製菓『カールチーズカールチキンスープ』発売スナック菓子の時代開幕。

1969

2ドア式冷凍冷蔵庫発売。
・水田の休耕、作物転換に10aあたり35000円の稲作転換奨励金決まる。
・佐藤栄作首相が「うそつき食品の横行には目に余るものがある」と追放を指示。
・牛乳のPCB汚染が問題化。DDT及びBHCの製造が中止される。
・にんべん、鰹節の5g入りフレッシュパックを発売。翌年から人気爆発。
・コカ・コーラ、年商26億円をあげて日本1の食品会社に。
・米の流通制度に、新たに『自主流通米』が加わる。
・明治製菓、アポロ宇宙船を型どった『アポロチョコレート』発売。

1970

・新合成甘味料開発。
ケンタッキーフライドチキン大阪万博に初登場。11月には名古屋に1号店。
ダンキンドーナツ1号店が銀座に。
自動販売機が100万台を突破。10年前の100倍に。日本自動販売機工業会調べ。
カドミウムによる汚染米が問題化。

1971

・日清食品、初のカップ麺『カップヌードル』発売。
マクドナルド1号店が銀座三越の1階にオープン。1個80円で1日の売り上げは100万円を記録した。
ミスタードーナツ1号店が大阪府箕面市に。
・象印マホービン、電子ジャー発売。
ヱビスビール復活。
ワインブーム始まる。しかし単なるブームに終わらず以後着実に需要を伸ばす。
グレープフルーツなど20品目の輸入自由化。

1972

・理研ビタミン『マボちゃん』発売。家庭用初のマーボドーフの素。
・サントリー、500mlのロング缶発売。缶ビール容器多様化に向かう。
・サントリー、ニューファミリーをターゲットにした『デリカワイン』発売。
・ロッテ、ロッテリア第1号店を東京上野に開店。
・森永製菓、砒素ミルク中毒事件の責任を認め、補償を行うと発表。
・大豆価格が高騰。「黄色いダイヤ」と呼ばれる。
バナナの消費量がピークに。一人当たり年間6Kg。
・冷蔵庫の普及率97%。

1973

・象印マホービン、押すと湯がでる『エアポット』発売。
・フィリップス、初のコーヒーメーカー発売。
・東京築地の中央卸売市場に入荷したマグロの8割からPCBや水銀が検出。
・国際捕鯨委員会、南氷洋でナガスクジラの捕獲を3年禁止。
シェーキーズ第一号店、東京赤坂に開店。
・タイへイ「出前総菜」始める。
・明治乳業『ブルガリアヨーグルト』発売。

1974

サーティワンアイスクリーム1号店。
・国会で酒類自動販売機の夜間販売が問題になり、以後自主規制始まる。

1975

カルビーポテトチップス発売。
紅茶キノコ大流行。薬草アロエの栽培も話題に。

1976

・『ほっかほっか亭』1号店開店。以後できたて弁当チェーン乱立。
・『およげたいやきくん』のヒットで、たい焼きブーム。たい焼きの自動販売機まで現れた。

1977

200カイリ漁業水域に関する最初の協定、日米漁業協定調印。漁獲量は2割減。

1978

・水道水に発ガン性物質「トリハロメタン」が含まれていると初めて報道される。
・子どもの好きな給食メニューベスト3は、1位がカレーシチュー、2位はスパゲティ、3位焼きソバ。学校給食研究会調べ。
・ダイエー、平均より30%安い自社ブランド食品13品目を発売。

1979

・アサヒビール『ミニ樽3』発売。カン樽入りビールブームおこる。
・桃屋『お父さんがんばって』発売。ネーミング先行型の食品登場。
・電子レンジ普及率30%超える。

1980

・大塚製薬『ポカリスエット』発売。スポーツドリンクブーム。
牛丼の吉野家倒産。
カルシウム添加食品次々登場。
・日本の食品輸入額が3兆3883億円で世界第1位になる。

1981

・『中華飯店』『中華三昧』など高級インスタントラーメン登場。
・サントリー、カクテルの瓶詰め発売。カクテルブーム
・アサヒビール『バヤリースオレンジつぶつぶ』、キリン『キリンオレンジつぶつぶ』発売。つぶ入りジュース時代へ。

1982

・学校食事研究会が牛乳炊き麦ご飯を紹介。後に「タケちゃんマンライス」と呼ばれ給食で引っ張りだこ。
・永谷園『麻婆春雨』発売。初の即席中華料理。
・すり身を使った「もどき食品」が300億円市場に。カニ、ホタテ、カズノコ、キャビアなど、様々な風味が開発された。

1983 

カフェバー流行。
・サントリー『超ミニ缶』発売。150ml、100円、世界最小。

1984

・キッコーマン『がんばれ玄さん』発売。「~さん」のついたネーミングの商品がはやる。
・キリン『ビアシャトル』『おもいやり』、サントリー『まる生』などネーミングとパッケージを変えた様々な銘柄が発売になった。新銘柄ラッシュのはしり。
・薩摩酒造が焼酎の「ロクヨン」割りを提案,以後焼酎ブームにら宝酒造から『缶チューハイ』も発売。

1985

・ニッカウィスキー『ピュアモルト』発売。あえて企業の名を強調せず商品の話題を引き出す覆面ブランド商品のはしり。
焼酎の売り上げ前年比40%増で史上最高。
有毒不凍液混入のドイツワインが発見され問題に。
・早稲田大学、早慶戦を前に「一気のみ」の自粛を学生に要望。
カットずみ野菜の売れ行きが急増。
・マンガ『美味しんぼ』がヒット。以後グルメマンガが急増。

1986

・日本初の宅配ピザ店『ドミノピザ』1号店が恵比寿に回転。翌年から普及。
おにぎりブーム。ライスバーと称する専門店や、おにぎりコーナーが登場。
・1世帯当たりの魚介類消費量が46・2Kgと肉類46・6Kgを下回り、初めて逆転。
・明治製菓『カラムーチョ』発売。激辛ブーム始まる。
・サントリー『モルツ』発売。麦芽100%ビール流行。

1987

自動パン焼き機発売。ブームに。
電子レンジ食品が急増。
・『六甲のおいしい水』をはしりに、おいしい水ブーム。
・アサヒ『スーパードライ』発気ドライブームとなってアサヒビールがシェアを広げる。各社も後に続きドライビール戦争と呼ばれる。

1988

・大塚製薬『ファイブミニ』発売。『PF21』『オリゴCC』などの機能性飲料のはしり。
商業捕鯨が全面禁止となる。

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