NHKのドラマ
1950年代にピークを迎えた映画の人気が下降していくにとクロスする形で、日本のテレビドラマの時代が始まっていく。映画俳優が次々とテレビに出演し始め、テレビからのスターも生まれていった。内容も、ホームドラマ、サスペンス、恋愛物語子供向け・・・と多岐にわたり、視聴者を喜ばした。ここで代表的な物を紹介しよう。
事件記者 1958(昭和33年)4月~1966(昭和41年)3月
日本のドラマ界草創期の大ヒット作。警視庁にある記者クラブにスポットを当て、スクープを求めての取材活動の中で繰り広げられる人間模様を描いた。『東京日報』のアイさんこと相沢キャップ(永井智雄)、八田老人(大森義夫)、麻薬のべーさん(原保美)と個性的な面々が登場。行きつけの小料理屋「ひさご」、捜査一課でのシーンと緩急をつけた作風で高視聴率を記録した。
事件記者
土曜ドラマ 男たちの旅路 (昭和51年2月~3月)
山田太一脚本、鶴田浩二主演の人間ドラマ。戦中派のガードマンと今時の若者との世代間の断絶、そして心の触れ合いを通じて人生や社会を描き出した。第1部から第4部(79年)、スペシャル(82年)と制作。
出演 鶴田浩二 森田健作 水谷豊 清水健太郎 桃井かおり 柴俊夫 岸本加世子
男たちの旅路
ドラマ人間模様 夢千代日記 (昭和56年2月~3月)
ひなびた温泉場を舞台に、被爆二世で白血病に侵された芸者・夢千代と彼女を取り巻く人々の群像を哀感込めて描いた傑作。脚本は早坂暁、演出は深町幸男という強力コンビによるもので、ヒロインの日記体でつづるという作風も話題となった。夢千代を演じた吉永小百合の当たり役として82年、84年と続編が作られたほか、映画化もされた。
夢千代日記
ザ・商社(昭和55年12月)
実在の商社が負債を抱え、他の企業と合併した出来事をモデルにした松本清張原作、和田勉演出の1作。主演は山崎努。夏目雅子の大胆な演技も話題に。
ザ・商社
銀河テレビ小説 たけしくん、ハイ!(昭和60年7月~8月)
ビートたけしの少年時代をつづったコメディータッチのホームドラマ。たけしにそっくりの子役(小磯勝弥)を起用して注目された。翌年続編を放送。
たけしくん、ハイ!
少年少女向けドラマ
NHKではテレビ放送開始当初から、夕方の時間に少年少女向けの番組を提供してきた。その中で我々に最も強烈なインパクトを残したのが70~80年代に放送された「少年ドラマシリーズ」だ。同シリーズを眺める。
少年ドラマシリーズ
佐瀬陽一 巌金四郎 西口紀代子
熊谷俊哉 伊藤幸子 佐藤蛾次郎
高野浩幸 星野利晴 伊豆田依子
高野浩幸 星野利晴 伊豆田依子
小山梓 大矢兼臣 大方斐紗子
小山梓 大矢兼臣 大方斐紗子
小山梓 大矢兼臣 大方斐紗子
多岐川裕美 新垣嘉啓 堀内正美
多岐川裕美 新垣嘉啓 堀内正美
多岐川裕美 新垣嘉啓 堀内正美
1972(昭和47)年の(タイム・トラベラー)を第1作としてスタートした「少年ドラマシリーズ」は、1983(昭和58)年の〈だから青春泣き虫甲子園)まで、99作品が放送された。(五人と一ぴき)(不知火の小太郎)といった少年少女が主役の冒険ものの流れをくみながら、SFやサスペンス、ホームドラマ、コメディー、文芸作品、海外ドラマなど多岐にわたる題材、丁寧な作品作りで当時の子どもたちの夢をかきたてた。
大河ドラマ
テレビ放送開始から10年、「映画にも負けない日本一のドラマ作り」を合言葉に誕生した「大河ドラマ」は、名実ともにNHKの看板番組となり、現代社会と視点を重ねた作品や、一大ブームを起こした作品など、視聴者の胸に今も強く残るものも少なくないだろう。多彩な俳優人とスタッフたちの結束によって作り出された、絢爛豪華な作品の奇跡を追ってみる。
42年1月1日~12月24日
27.0 (19.1)
46年1月3日~12月26日
27.5 (21.7)
60年1月6日~12月15日
24.7 (18.2)