戦後昭和史 | 流行・風俗年表

「族」言葉一覧

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1948

斜陽族-太宰治の小説『斜陽』からとられた。戦後激変した社会の中で没落した元軍人や 華族を指した。元大将の子息のサンドイッチマン、生活苦で自殺した元子爵など、例には事欠かなかった。

1951

社用族-会社の金で得する人たち。特需景気で接待費で飲み食いする人間が増えた。斜陽族のもじり。

1956

太陽族-石原慎太郎の小説『太陽の季節』にカーッとなった無軌道な若者を指してこう呼んだ。 命名は大宅杜一。石原慎太郎のヘアスタイルをまねた慎太郎刈りにアロハシャツが彼らのトレードマークで、 夏の夜の海岸をうろつく月光族、盛り場で暴力を振るう愚連隊とも重なるところが大きかった。

1958

団地族-『週刊朝日』の特集の中で用いられた。団地住まいという新しい生活様式で暮らすをこう呼んだ。
ながら族-一万でなにかしていないと集中できない人達をさしてこう呼んだ。日本医大木田文夫教授が 「ながら神経症」と名付けて流行。

1959

カミナリ族-元祖暴走族、カミナリ族が急増。マフラー(消音器)をはずしたバイクで危険な曲乗りなどをして問題になった。

1964

みゆき族-銀座みゆき通りを徘徊した奇矯な格好をした若者たちのこと。ファッションは男女とも麻袋、サンダルなど、特に男性はVANのジャケットやシャツなどを愛用した。9月には 築地署が補導に乗り出し、一夏でブームが去った。

1965

エレキ族-ビートルズ人気や、ベンチャーズの来日によりエレキギターブームが高まった。 ギターは爆発的な売れ行きで『勝ち抜きエレキ合戦』なるテレビ番組も放映された。あまりの ブームにエレキ禁止令を出す学校が続出した。

1967

ヒッピー族-「自然に帰れ」をモットーにアメリカで現れた若者達。時として反体制的な行動をとる。長髪、ひげ、ジーパンスタイルが一般的。日本では思想は二の次で単なる風俗としての傾向が強かった。

1977

アンノン族-雑誌『an・an』『non・no』を愛読し、2誌が打ち出すライフスタイルに感化された若い女性のこと。グラビア通りのスタイルで旅行に出かけ民家を覗いたりしてアンノン公害とも言われた。
窓際族-6月11日の『北海道新聞』コラムで「窓際おじさん」と使われたのが最初といわれる。
翔んでる-これまでの枠に収まらない開放的で新しいタイプのことで、「翔んでる女」という語が流行した。

1979

夕暮れ族-吉行淳之介の小説『夕暮まで』が描いたような不倫の男女関係。

1980

クリスタル族-当時一橋大学の学生田中康夫の小説『なんとなく,クリスタル』から。80年の 文藝賞受賞作品。商品名、ブランド名をちりばめたため商品名など固有名詞でコミュニケート するカタログ文化世代をさして用いられた。

竹の子族-1978年東京原宿にオープンしたブティック「竹の子」の原色の奇抜な衣装に身を包み、原宿駅周辺の歩行者天国で踊り狂う風俗が8月ピークを迎えた。

1981

三語族-うっそー、ほんとー、カワイイの三語ですべての会話を成り立たせる女の子たち。

1984

くれない族-前年登場した時点では「なにもしてくれない」「教えてくれない」など人のせいにしやる気のない若者気質を指していたが、「夫がかまってくれない」「子どもがいうことを聞くれない」など欲求不満を持つ主婦を指す言葉になった。4月6日から放映されたTBSのドラマ『くれない族の反乱』から流行

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