推移

産業別労働時間数

エコノミック・アニマル、過労死、企業戦士等など。日本人が敗戦から復興する過程において自己犠牲して働き続けた50年間。これぞ戦後50年史のすべてではあるまいか。そのたびに世界中から日本人は働きすぎだとの批判を受けてきた。隣の人間が働きすぎだと文句をいうに等しいが、これが国際社会のルールでもある。

政府からも外からの声や労働界からの批難から労働時間の短縮に向けての政策を打ち出してはきた。そのかいあって、週休二日制は定着した。祝祭日の増設もある。昭和30年代に比べると月間30-40時間の短縮に成功し、平成時代に入ってからは、あのレジャー型国民と思っていたアメリカのほうが働いているほどだ。現在、日本の法定労働時間は週40時間。月間だと160時間強となり、この水準を下回っている業界もかなり増えた。良好な傾向と思うかもしれないが、さにあらず。これは不況の影響下に起こった時短操業の結末であり改善ではない。働きバチの日本人が次に考えた手段が"二重就労"つまり余った時間を別の仕事に従事する道である。 余暇を持てあます国民なのである。

産業別労働時間数(月/時間)
製造業 鉱業 建設業 運輸・通信 卸売・小売
昭和20年(1945)
昭和21年(1946)
昭和22年(1947)
昭和23年(1948)
昭和24年(1949)
昭和25年(1950)
昭和26年(1951) 192.8 190 195.8 185.8
昭和27年(1952)
昭和28年(1953)
昭和29年(1954)
昭和30年(1955) 198 191.3 195.2 193.7 190.9
昭和31年(1956) 204.4
昭和32年(1957) 202.9
昭和33年(1958) 201.4
昭和34年(1959) 204.7
昭和35年(1960) 207 193.6 211.0 198.7 197.4
昭和36年(1961) 203.4
昭和37年(1962) 198.4
昭和38年(1963) 196.9 194.6 207.8 199.2 194.7
昭和39年(1964) 195.7 196.3 204.7 199.9 194.1
昭和40年(1965) 191.8 194.7 204.6 197.5 192.0
昭和41年(1966) 193 197.6 203.1 196.6 191.7
昭和42年(1967) 193.9 195.2 201.6 196.2 191.2
昭和43年(1968) 193 193.9 202.8 196.1 191.0
製造業 鉱業 建設業 運輸・通信 卸売・小売
昭和44年(1969) 190 193.4 200.0 192.9 188.3
昭和45年(1970) 187.4 192.9 199.0 191.6 185.7
昭和46年(1971) 184.3 189.9 199.5 189.4 184.4
昭和47年(1972) 183.3 189.5 199.7 188.8 182.6
昭和48年(1973) 182 192 197.2 190.3 178.9
昭和49年(1974) 173.2 198.9 191.8 185.1 173.0
昭和50年(1975) 167.8 184.7 186.3 182.6 171.5
昭和51年(1976) 173.9 185.3 185.9 182.5 173.1
昭和52年(1977) 174.5 186.4 186.8 181.3 173.5
昭和53年(1978) 175.5 187.8 188.9 180.7 173.7
昭和54年(1979) 177.9 188.7 188.9 182.7 172.6
昭和55年(1980) 178.2 188.8 188.7 180.8 172.8
昭和56年(1981) 177.4 187.4 189.3 179.9 171.0
昭和57年(1982) 177 188.5 188.6 181 170.4
昭和58年(1983) 178 189.2 187.3 181.2 169.6
昭和59年(1984) 180.5 191.7 188.9 180.6 170.4
昭和60年(1985) 179.7 189.1 188.5 184.4 168.8
昭和61年(1986) 178.2 187.3 189.7 184.8 168.7
昭和62年(1987) 179.1 183.1 190.7 187.7 169.1
昭和63年(1988) 181.1 189.7 190.1 189.9 164.4
平成5年(1993) 163.4 181.8 173.6 175.5 148.5
平成17年(2005) 166.8 166.5 170.3 170.7 133.3
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